建築家のアイデア

CASE 04

2つの庭がある家

建築家:ナカノハジメ

Mさま / 家族構成:ご夫婦

三重県
敷地面積:193.59㎡(58.56坪)
延べ床面積:107.23㎡(32.43坪)

建築家に伝えたこと

建築家のナカノさんとMさんご夫妻の最初の打ち合わせ。
奥様は「こだわりがあまりなかったので、どうしたいですか?と聞かれてもあまり答えられなかったのですが、私たちがイメージしやすいように、ここにあるとこうなりますよとか、こっちならこうなりますよ、とパターンをいくつか説明してくれました。そのうえでどっちがいいですか?ときいてくれたので、じゃあこっちとすんなり選択ができ、決めやすかったです」とのこと。
その他、旦那様は吹抜けは絶対に欲しい、奥様は庭が映える家、バーベキューができたらいいなとナカノさんに伝えたようです。
これに対し、ナカノさんはどのようなプランを検討したのでしょうか?

ご家族の条件!

  • 1地域で一番かっこいい家に
  • 2家族が仲良く暮らしていける家
  • 3庭でバーベキューがしたい

建築家のアイデア

プライバシーを考慮しつつ、広がりのある空間へ

今回は高低差があり条件が厳しい土地でしたので、敷地の使い方をまず考えました。三方を隣家に囲まれていて日が入りづらいのですが、窓をうまく配置して柔らかい光を取り込めるようにしました。
次にリビングと庭の関係性をこの土地でどう展開していくかを考えました。囲まれた庭にしてプライバシーを確保しながら、町からは閉鎖的にならないような仕掛けとして2つの庭を作りました。1つ目の庭はウッドデッキ。敢えて正面にリビングの出入りを作らないことで、リビングからウッドデッキと緑が見えるようになっています。そのウッドデッキから2つ目の庭へ、外の庭ではバーベキューなどを楽しんでもらえたらと。

リビングを中心としてワンルームでつながっているので、家族の気配が感じられるプランにしました。家族が仲良く暮らすには、いつもオープンなのではなく、プライベート空間はしっかり完結させるというメリハリが大事だと考えています。手洗いはお客様が使うことも想定されるので、洗面という個室にしないで誰でも使いやすい空間になるよう動線も考えました。
意外に忘れがちなのが室内の物干し場所です。欲しいけれど見えてしまうのは気になる。そこでオープンな空間からは見えないようにルーバーの壁を提案しました。「風は通して視線を遮る」。アイデアとして提案できて、それがハマったことが嬉しかったです。

建築家住宅の完成!

平面でつながるウッドデッキ、立面でつながる吹き抜けがリビングの空間に広がりを与えてくれています。ウッドデッキはプライバシーに配慮したコート形式。アウトドアリビングとして、季節の良い時期には食事なども楽しめそうです。その先は、奥様のご希望通りバーベキューのできる庭につながります。

風の通る壁。手すりを横桟にすることで、リビングからの視線を遮りつつ風が通り抜ける。
スタイリッシュな室内物干し場。必要な時だけワイヤーを伸ばして使うので、普段は広々としたスペースとして使える。
飾り棚が玄関からのアイストップに。黒塗りの有孔ボードが写真や花を引き立てる。

建築家住宅に住んでみて

ご夫婦:特に気に入っているのは、明るさです。
左右・後ろと住宅に囲まれていてプライベートを気にしなくてはいけなかったのですが、あまり閉ざした感じにはしたくなかったんです。
こんなに窓を多くとってくれたおかげで、とても明るい家になりました。
窓の位置が良く考えられているので、カーテンをしなくても外からの視線が全く気にならず、開放的に暮らせます。

ご主人様:打合せ後、プレゼンのプランを初めて見たとき「完璧!」と思いました。
暮らし方まで細かく丁寧に描き込まれていて、生活の想像ができるんです。
このプランを見てナカノさんに本当にお任せしたいと強く思いました。
収納スペースを特に要望したわけではないですが、各所にいっぱい作ってくれて嬉しかったです。
こんなに収納があるのに広さも確保できているなんて、まさに完璧ですね。

奥様:プランを提示された時、感動しました!
光の入り方まで描き込まれていて、実際その通りに光が入ってくることにもまた感動でした。
リビング、ウッドデッキ、庭への動線も気に入っています。
これからバーベキューをしたりするのがとても楽しみです。

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